精進料理は、「五法」「五味」「五色」で“もてなす”という考えあり、
日本料理の基礎にもつながっているそうな。
「五法」は調理方法のことで、生、煮る、焼く、揚げる、蒸す。
「五味」は、甘味、塩味、酸味、辛味、苦味。
道元禅師はさらに淡味を加え、「六味」とした。
淡味は素材そのものの持ち味を活かす味付けのこと。
「五色」は料理の色のことで、白、黒、赤、黄、青(緑)。
米、海藻、大豆、根菜、葉菜といった食材の色から、御膳の色、
清潔さや食欲、安心感といった意味も色に込められているそうな。
味付けは、昆布と干ししいたけから取った「だし」を使って、
調味料は、醤油、白砂糖、酒、米酢、味噌でどの家庭でも見かけるものばかり。
そして、忘れてはいけないのが、ごま。
ごま豆腐やごまみそ、料理の名脇役であるごまは、栄養価も高く、
精進料理には欠かせません。
精進料理は滋養を考えた巧みな知恵と技で
美味しく幸せなひと時を楽しませてくれる。